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「冬になったら」

売れない映画監督の俺だが最近、奇妙な夢を見る
霧に包まれた城を目指し、謎の女性が歩く夢

何度も何度も俺はその夢を観るたび次第に本気で
あの夢を映画で再現しようとしていた。
映画作りの話しは進んでいき、 冬になったら撮影に踏み出すところまで来ていた。

あの夢は更新されていき、日常生活に支障をきたしかねない状況だった。
夢の内容を完璧に写し込むために俺はあの霧を行く女とそっくりな人物を探していた。

オーディションをしてみたがしっくりくる人物が見当たらない
映画の内容が決まって行くが、キャストにこだわり、まだ撮影に踏み切れていなかった。
あれは帰宅途中
電車を降りる女性の顔を見た

夢に出てきた女とそっくりだった

俺は慌てて電車から降りて彼女を追いかける
夢に出てきた女にそっくりだの中には出てきた女は

「すみません」「はい何かご用ですか?」「私映画監督をしている者ですが」「え」「良ければ私の映画に出演して頂きたいのです」「映画に私がですか」

自分でもどうかしてると思うが、俺はあの夢で観た映像を再現できるなら俺はなんでもする覚悟だった。

11/18/2022, 7:47:07 AM