今日も頑張った貴方は偉い

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初めて乗った路線の終点

星の明かりと駅の街頭以外、
自分たちを照らすものが何も無いような、そんな場所
電車を降りた人もきっと自分たちだけなのだろう

「どうしようかね」

「一応、ぶらぶら歩こ」

決して結ばれない運命と分かっていても
この温もりを離すまいと繋いだ手に力を入れる

駆け落ちなんてロマンチックな言葉、
自分たちには似合わない
これはただの
逃避行


もう戻ることは無いあの終点の駅に背を向け、
2人明るい暗闇に向けて歩き出した



8/10/2022, 3:34:02 PM