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届かぬ想い

「Y君が好きだった。」なんて、今までも、これから先も...一生言えない。言わない。

小学生の終わり頃、塾に行き始めた。
偶然にもY君と一緒の塾で、一緒の時間帯なのに私はバカなので、違うクラス。1時間経つと、教室移動が始まる。顔が見れるのが嬉しかった。
そして中学生になり、Y君がソフトテニス部に入る事を知り、近くで見たいが為に私もソフトテニス部に入った。Y君は試合で勝ち進んでいくくらい上手くて、私は一緒に組むペアの子に申し訳ないくらい下手くそだった。
今思えば...Y君の行動をストーカーなくらい見てた気がする。
見ることは出来ても、声を掛ける事が出来なかった。

中学3年生で、同じクラスになった。同じクラスになりたくておまじないもしてた。それなのに、自分から話し掛ける勇気が出なくて見ているだけが精一杯だった。
そして成人して、成人式後の同窓会でも、話し掛けれなくて...告白しようと思ったけど、それすらも出来なかった。

数年前に、中学生の頃の物を整理していたら...文集を発見した。Y君から私へのメッセージが当たり障りのない言葉だった。Y君は私に全く興味が無かった事を知らされた。それに気づくまでしばらく時が必要だった...
告白したら、振られてたんだろうなって、今なら分かる。だとしても、あの頃の私は喋れなくても見ているだけで幸せだった。

4/16/2024, 9:35:24 AM