◇街へ
穏やかに吹く風がふわりと髪を遊ばせる、そんな気持ちの良い天気。生い茂る木々に、さくさく踏みしめる土。旅は順調、天気も好調。空に悠然と輝く太陽に、本当にいい天気だと腕を伸ばした。
「順調に行けば明日には着くかな」
木々を抜け、街道を歩いていけば見えて来るはずの王都に一体どんな所なんだろうとわくわくさせながら一歩一歩地面を踏みしめていく。
「街へ着いたら何しようかな」
人はどんなに多いんだろう、どんなお店があるんだろう、優しい人がいるといいな、早く街を見て回りたい、頭の中に次々と浮かぶ王都への憧れを胸に、気持ち早くなった足を動かし進むのだった。
1/28/2023, 4:56:07 PM