Shizuku

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お題
『 麦わら帽子 』


ひらりと揺れる君のその真っ白なスカートは君の心そのものだ。



僕の心は真っ黒だ。
学校ではずっと1人で話す奴なんてもってのほか
陰口で言われる、あいつは黒のオーラがあるとか近寄れない、気持ち悪いとか
そういう奴らが憎いと思うし、、、

まぁ、そんな事言わないでも僕の心は真っ黒なんだ。


親は言った。
僕と離れたいのか知らないけど

「夏休みだからおばあちゃんの家に行きなさい。」

って、

祖母の家は僕の家とはだいぶ離れた田舎。
でもとてもいい場所である。

あそこは僕だけが知っている。と言っても過言では無い。


ひまわり畑



いつも1人って言ったじゃん?
まぁ、それは小さい頃からずっとなんだ。
でもひまわり畑では違った。

あの日も1人で座ってたんだ。
いつも同じ景色で、、でも心地よかった。
君が現れてからも。



『 あ、!ひとがいる!』



びくりとした。
声の主の方に目をやると白色のワンピースにひまわりの造花が付いている麦わら帽子を被った女の子がいた。




『 ねぇねぇ、!なにしてるの? 』




「 えぇっと……… なにも、してないよ、? 」





『 え?なにもしてないの? じゃあ私と遊ぼ! 』



そう言って彼女は手を引っ張った。

















『 何してるの? 』

懐かしかった。
でもどこか大人っぽい声で僕に語りかけた。

『 ふふっ、また私と遊んでくれる? 』


僕はあの日よりも少し低くなったこの声であの日と同じ言葉を彼女に放った。







「 うん!!! 」

8/11/2023, 12:14:22 PM