今日も一仕事終えた俺は、さっさと帰って眠りたいと思っていた。
微かに背中に違和感を感じた…
誰かにつけられている気配を感じ、俺は足を早めた。
まずい!
気を良くしていた俺は、背後に気を取られている間に包囲されてしまったようだ。
ジリジリと狭まってくる。
「ここまでだな」
聞き覚えのある声…ヤツか?!
「大人しくその鞄をこちらに渡せば命は助けてやる」
まあ、お決まりの台詞だな。
「そんな物騒な物を俺に向けていてよく言うよ」
「お前に選択肢は無いと思うが?」
確かに普通の人間なら選択肢は無いね。
疲れるからあまり使いたくは無いが、そうも言っていられないか…
-俺は気を集中させる-
「?!」
奥の手だ。
何が起こったかは奴らもわからないだろう。
サイコキネシス…念力…何と呼ぶのかは知らないが、
俺は子供の頃から鳥のように、いや鳥よりも速く飛ぶことができる。
しばらく仕事は休ませてもらうか。奥の手を使ってしまったし、次の手を練っておかないとな。
さて、もう我が家だ。今日はよく眠れそうだ。
お題:鳥のように
8/21/2024, 5:40:03 PM