一昨年の夏に戻りたい
これは私が、中三の時のことだった
私はその日初めて学校のみんなで集まる日だった
しかし、その前日に私の飼っていた愛犬の様子がおかしかった
いつもの事だと思い、私は少し気にしながらもいつものように生活を送っていた
次の日の朝、学校に行くために自分の髪を結っていると普段は直ぐに噛み付いてきて、吠えてくるいつもの元気な姿ではなく、何か私に訴えるかのように私の膝に来た
学校に行く時、私は愛犬に必死に伝えた
生きててね!すぐに帰ってくるから、絶対に死なないでね
私が愛犬に伝えられた最後の言葉だった
その日私は学校の廊下で学年主任から伝えられた
愛犬が亡くなったということを
もしも私に奇跡が起きるなら
その次の日になくなってしまったはずの愛犬がいたあの一瞬に戻りたい
そして、最後にもう一度
ありがとう
の言葉を伝えられたら、少しは私の心が穏やかになっていたと思う
10/3/2022, 7:18:08 AM