生きている意味なんて、無いと思っていた。死んでいる様に生きていた。それなのに、僕のこの心臓が音を立てたんだ。君の途方もなく澄んだ瞳が、僕のこの心を掴んで離さない。嗚呼、死んでいたのではなかったのか。ちゃんと生きていたんだな。鼓動の音を全身で感じるという初めての感覚に、どこか恥ずかしさを抱えながら。僕は息を吸った。〝見つめられると〟
3/28/2024, 10:25:12 AM