行かないで____
2022/10/24 小説日記
夢を見た。
目の前には小さな背中があって、その子と私は学校の廊下を歩いている。次のとき体が止まる。
「ねぇ、なんで進むの?」
そう問いかけるがその小さな女の子は歩き続けた。後ろ姿しか見えないが茶色いくまのぬいぐるみに赤と白の水玉模様のワンピースを着ていた。高く結んだポニーテールには大きなリボンがついている。
「ねーえ」
そう私はえにアクセントをつけてまるで駄々をこねる子供のようにその子を引き留めようとした。
すると、その子は歩くのをやめたままこちらを振り向かない。
「一緒に歩こうよ」
そう言っても彼女は、何も反応しない。
「おかしいのはあんたじゃん」
沈黙が流れる。その子が振り返りかける。
「あんたから離れてんじゃん」
その時目が覚めた。なにかに叩かれたようにビクッと起き上がった。冷や汗をかきながら今のは夢だと気づく。そして、その子は幼い頃の私だった。
久しぶりに怖い夢を見た私は寝れずに部屋を明るくしてポップな音楽を聞き続けた。
____あんたから離れてんじゃん
その言葉を何度も思い出した。
あとがき
今日の見た夢はホントに怖かったです…。
お題と似ていて書かせてもらいました。
10/24/2022, 1:15:07 PM