折れた膝の間に手を置いた。空を見たかった。ビルの隙間に月はなかった。靴の音が近付いてきた。もう立てなければいいのに、選ぶのは手を取ることばかりだ。かつて愛した温もりでなくとも、歩けると知りたくなかった。いつまでもここにいたかった。お題「暗がりの中で」
10/28/2024, 3:23:16 PM