新しい年が始まった。窓の奥に積もる雪、深い暗黒色の空と景色、遠くに薄く見えるイルミネーション。誰も座ってない椅子。悲しい雰囲気で、誰とも喜べず新年を始めることになった。手に持つコップ、結んでないくせっ毛の髪、飾り気の無い洋服。和気あいあいとしたテレビ。何もできず終わってしまった。「ハァ…」思わず溜息をつく。生きることに意味を見出せないのに、新年を始めて喜ぶ理由もない。ただ静寂を噛みしめるだけだった。
1/1/2023, 1:40:27 PM