青空があんまり気持ちいい色をしていたので、たまにはと散歩に出かけた。
暫く歩いていると、前方から片手運転の自転車が近付いてきた。
二十歳前後の青年らしい。
ふらふらと大変危なっかしい運転だ。
道交法違反だ若者よと呆れていると、ハンドルを持たねばならない右手が代わりに握っていたものに気がついた。
花束だ。
青年の持ち物にしては些か不似合いの可愛らしいピンクの花束が大切に握られていた。
花束が風で乱れないようにゆっくりと、そして真剣な顔をして自転車をこぐ青年とすれ違う。
なるほど。
今日ばかりは違反に目を瞑ることにした。
頑張れ青年。
無事の成功を祈る。
お題『花束』
2/9/2026, 12:41:01 PM