帰りたい風景が消えてく…
拝啓 寅さん
あなたは帝釈天で産湯につかりと口上を述べてましたね
俺は夜勤明けの父の腕に抱かれてつかったみたいです
……
遠く遠い記憶
父に腕に抱かれ安堵に包まれ眠りについた帰り道
…
お父さん…
最近また…
中島みゆき 誕生berth が頭をかすめる
「帰りたい誰かを失う度に…」って…
歌に励まされているよ
ねぇ…お父さん…
昨日付けの新聞に好きな湯が閉じると…
箱もの行政を繰り返してきた
政府自治体の責任でしょうか?
それとも好きな場所に何も返せない
力無い俺の怠慢でしょうか?
庭で芋も秋刀魚も焼けない都会暮らしで思うのは…
優しく笑う…
あの町の人たち…
日々の利益率に踊らされて…
好きな人との明日も見失う街に暮らしに疲れてる…
ねぇ…
お父さん…
大切な事ほど早く消えてくのですね…
お父さん…
やはり思うのは…
あの町の人たちに…
あの人に…
どうか元気で!
どうぞ元気でいて!
ありがとうの思いですね
あの町に生まれて良かったと思ってる
美しい自然の中 穏やかに暮らす人
あの町に生まれて幸せと思ってる
大切な何かを教えられた故郷よ…
胸を張り誇らしく…あの町に生まれたこと…
西田敏行さん
12/8/2024, 1:12:11 AM