夜明け前
まだ薄暗い空には灰色の雲が形を変えながら流れていく
見渡しても辺りの景色はぼんやりしかわからなかった
吹き抜ける風をうけながら
歩道橋の手すりに寄りかかって
何時間もお互いの夢や悩みを打ち明けたり、将来も語り合ったよね
「お互い30歳になって独身だったら結婚しようか」
「いいね!保険みたいな感じで!約束ね!」
やがて水平線から太陽が登り始め
優しく包み込むような光が広がっていくのを見ながら
2人共に交わした約束は果たされないだろうと…
この関係が終わる事がないと
まだ若い私達は信じていたから
9/13/2023, 11:16:33 AM