自転車、私にとって自由の象徴
車やバイクでは気がつかないことに気づける。
それだけゆっくりと時間が経過するからだろう。
古ぼけた、錆だらけの自転車
忘れた頃には、空気が抜けていて…
空を飛びたいことに憧れては見ても、自由になれることを思い出させてくれるのは自転車
とても狭い範囲でしか自由を手に入れることはできない。
まるで私のようだ。
思い出したように手に入れた自由を、持て余すのもまた私。
通りかかった広場の端に、たくさんの錆びた自転車が放置されている。
たくさんの人が自由を欲しがり、そして捨て去っていった。
錆びついた自由。
思うほど人は自由に生きていくことはできない。
いろんなことに縛られて、いろんな夢を見ながらも
行き着いた先に、本当の自由はあるのだろうか。
あなたを縛るものは何?
あなたの心の奥底で欲しいものは何?
自転車は問う。
僕にできることがあるのならと…
人は、自由を求めて、夢を求めて、愛を求めて旅立つ時もある。そして新たな縛りをつくる。
やっと行き着いた先は、思ったほど自由ではなかったことに気づく。
そしてかつて自由を与えてくれた自転車を思い出す。
快適な新幹線、車、オートバイは、希望を叶えてくれてくれるものの、自由は与えてくれない。
風の吹くまま、気の向くまま、人の気持ちに沿って自由をくれた自転車
自由という名の原体験を記憶に残し、人は縛られた自由に向かって歩んでいく
ふと思い出す。あの頃は良かったなと。
8/14/2023, 10:34:51 AM