薄暗い朝の部屋。隣で彼が動く気配がする。僕も起きる、という言葉は、おぅおぅうぅー、みたいな、ヘンテコなうめき声になった。それを聞いた彼は少し笑った。開き切らない目でははっきり見えないが、どんな顔をしているかはくっきり思い浮かべられる。「昨日は遅かっただろ。もうちょっと寝てなよ。」そう言ってずれ落ちかけた毛布をかけ直す。大きい手のひらが頭を緩やかに撫でていくのを感じた。
1/4/2025, 2:35:51 PM