私のお姫様の発言に、咄嗟に口をついて出てきたのは「そんなどこの馬の骨とも…」だった。
絶句した私を、妻は爆笑した。
涙を流して笑いながら「いや、だってアヤはまだ幼稚園児よ?それにだいちゅきよ?大好きじゃなくってだいちゅき。あははは、あー苦しい、ウケる」
「馬の骨」発言は、今爆笑している女性の両親に結婚を申しこみに行った時、後に義父となる人が私に放った言葉だ。
馬の骨につづく言葉を聞きながら、馬の骨の言葉の意味はわからなかったが強く反対しているのはわかった。
彼女の家からの帰り道、馬の骨をググった。
その後何回か彼女の家に行って、承諾を得た。
一連の馬の骨発言は昭和の父親の特権だということも後に知った。
あれからもう6年か。
それにしたって!
まさか自分のロからあの言葉を吐く日が来るとは…。
お姫様、パパは認めないぞ。
今度幼稚園にお迎えに行って、その子の顔を見るまでは、可愛い初恋だなんて絶対に認めないんだからな。パパ泣いちゃうぞ。
私の心を読んだかのように、まだ妻が笑い転げていた。
お題「初恋の日」
(ちなみに10月30日が初恋の日になってるようです)
5/8/2024, 12:01:14 AM