ぺんぎん

Open App

水でうんと薄めた、濁る空を見据えて
ぷかぷかと風とたゆたうミント色のカーテンのように揺らぐきみと
陽をたっぷり吸い込んだグラスのくらりとした光に見とれて 
僕はふと自分の食んでいたアイスクリームの味を忘れる
ぽたぽた、と手のひらから続いて落ちた雨色のソーダアイスは
お気に入りのスニーカーと跳ねあがった鮮やかな水溜まりのよう

瓶に詰められた飴玉をひとつつまんでみるように
きみの綺麗な色を掬ってみる
ふと空が透き通って見えて、街に出たくなった

6/12/2022, 6:01:34 AM