秋晴れは、すなわち郷愁に他ならない。遥かに遠き青春と、白く燃え尽きた夏。人生はいつも秋口にあって、晴れと曇りを繰り返す。晴れて、太陽が顔を出しているときでさえ、空気は陰鬱な冬を想起させ、明日の曇り空が訪れる。重苦しい雲は、残酷な子供の持つ棒が蜘蛛の巣を絡めとるように、私の心を引っ掻き回し、捉え、辺りに打ち捨てる。畢竟、秋晴れを見る時、既に冬の訪れは定まっているのだ。
10/18/2022, 10:05:52 AM