雪を待っている。枯葉も落ちきり寒々しい枝が凍える様に擦れあうといよいよ待ち遠しくなる。耳が痛いなかハラハラと降り出した。砂糖をまぶした様だと眺めていたのもほんのわずかな時間。瞬く間に真っさらなキャンパスが出来上がった。そんな日が何日か続いた頃に友達がやってくる。雪から生まれた様な容貌。雪が積もらないと現れない客人。特に約束もしていない。だが必ずひょっこりと顔を出す名もなき友人を今年も出迎えることが出来た。
12/15/2023, 4:39:35 PM