#誇らしさ
僕は魔術師を諦めた。
向いていなかったわけではない、むしろ才能はあったほうだ。
僕は魔術師に未来を感じなかったんだ。
そもそも魔術師は
空気中の魔力の気を集め魔法を使う
熟練の魔術師になれば120種類近くの魔法を自在に使える
でも一人前になるには数十年の鍛錬が必要だった。
当日駆け出しの俺はまだまだ30種類ほどしか使えなかったがそれでも大半の人間に称賛されて誇らしさすらあった。
しかし時代が移り変わり、自動で魔法を出力する機械が誕生した。
自動出力は改良を重ね軽量化されていき、
手袋式の魔力自動生成装置が量産された。
誰でも機械で出力生成して魔法が使えるようになり
魔術師不要論を唱える者も出てきた。
悔しかった。
なんの努力もしない人間に種類の数や魔力で負かされ、嘲笑されることが、なんとか努力を重ねても
「どうせアイツも自動生成装置を使っている」と言われのない疑念をかけられた、
次第に努力する気力も尽きていた、
わかってる環境のせいにしているが、結局は僕自身の問題だ、
僕は思っていたより僕は魔術師に情熱がなかったんだ。
8/17/2023, 3:36:35 AM