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教室、窓側の席
ぼくは、机に頬をつきながら外を眺める
校庭にみえる木々は紅や黄色く色づき、放課後の茜色に染まる空の色と相まって、すっかり秋の景色になっていた

秋は好きじゃない
帰り道に感じる金木犀の匂い
ひらひらと落ちるイチョウの葉
少しづつ肌寒くなっていく気温
この季節は、どこか寂しさを感じさせるものばかりだ

暑い夏に寒い冬
分かりやすい2つとも
出会いと別れの春
ってほど何かある訳でもない

淡々と過ぎていく秋
ぼくはそっと目を閉じ、想いを馳せる

『過ぎた日を想う』2023,10,07

10/7/2023, 9:13:41 AM