NoName

Open App

高層ビルが並ぶ都会の一角(いっかく)
緑一面(みどりいちめん)広がる小さなキャベツ畑
たくさんのモンシロチョウが
ひらひら、ゆらゆら
そこはまるでオアシスだった
時の流れも優しかった

①競争社会で人を蹴落(けお)とすことに慣れ
プラスチックみたいな恋をした
高層ビルは都会(とかい)の墓標(ぼひょう)
小さなキャベツ畑も見下した 
ニセモノの花の香水は
偽(いつわ)りの笑顔に似合ってた

※メトロノームは光と影のコントラスト
振り幅は狭くなり
音のないモンシロチョウは飛び立つ
バタフライエフェクトは
真っ白な優しい夢

①赤いギンガムチェックのスカートがお気に入りの頃
祖父母の家に遊びに行った
優しいふたりの視線に見守られ
小さなキャベツ畑に包まれた
少女の私のスカートは
モンシロチョウと踊ってた

※メトロノームは光と影のコントラスト
振り幅は狭くなり
世界は和(なご)やかになる
バタフライエフェクトは
嘘のない愛と光


ひらひら、ゆらゆら
モンシロチョウはいつも優しく未来を創る
高層ビルに手を合わせ
キャベツ畑でパンプスを脱ぎ捨てた

嘘と見栄と他人軸に
飲み込まれていた数分前
キャベツ畑から宇宙へ羽ばたいた

※メトロノームは光と影のコントラスト
振り幅は狭くなり
世界は和(なご)やかになる
バタフライエフェクトは
嘘のない愛と光

ひらひら、ゆらゆら
白い服を着た人達が草原の先に見える
また、おいで、あの懐かしい声
もう誰も見下(みくだ)したくない

高層ビルの下
小さなキャベツ畑のオアシスは
今日も誰かを羽ばたかせる
ひらひら、ゆらゆら
誰かがまた優しさとモンシロチョウと眠る

7/5/2025, 5:56:35 AM