汚水 藻野

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「何でも持ってる物語の主人公みたいだな」

おれは嫉妬と悲哀を込めてそう言い放った。

分かってる。解ってる。判ってる。

あいつがおれより強いのも、
友達だって言ってくれたのも、
おれから奪ったものも、
全部。

あいつみたく強ければ、あの神だっておれについて来てくれたかもしれないのに。
主人公の持つ不思議な力がおれにもあれば、

おれにも、

あれば…

恨んだ。憎んだ。妬んだ。大嫌いになった。
「全部君のせいだよ」
憧れた。愛しかった。羨んだ。好きだった。
「もっと…強くならないと」

ああ、もう、
強くて優しくて光のような勇敢な君に惹かれた自分がいた。
同時に、強く闇のように嫉妬した自分がいた。

自分の感情がぐちゃぐちゃになった。
悲しくて、悔しくて、苛立って…。

誰に向けていい感情なのかわからなかった。
感情のやり場が無くて全ての根源である君にぶつけた。
それなのに、

それなのに…

おれの全部をさらりと受けとめてしまう君はやっぱり、おれなんかに構う勝負なんて…。

…………。

…………………。


待っててな…………。

_2023.12.2「光と闇の狭間で」

今日やっとpk進められたんですが、苦しい…………。

「………何が?」

ヒョエッ

12/2/2023, 2:27:43 PM