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所沢駅は、私の好きな思い出の一つだ。なぜなら、所沢駅には私が離したくても離れない思い出が詰まっているから。その思い出というのが、まず焼き肉屋だ。私は、勉強を頑張ったら所沢にある焼き肉屋に家族全員で行く習慣ある。テストでいい点をとったり、受験で合格したり。幼い頃から怠け癖がついていた私にとって、「焼き肉」という言葉を使った利益誘導は効果的だった。その焼き肉屋は、所沢駅の近くにある。車で行こうとすると、渋滞に巻き込まれるのでいつも運転係になる父は、焼き肉屋へは電車で行きたがる。その焼き肉屋では、必ず所沢駅を経由しなければならない。だから、所沢駅の風景は何度も目に焼きつかれていた。
焼き肉で腹が膨れたら、所沢駅の中のお店で親に自分の買って欲しいものを強請る。学級の中で流行っている小説やアニメの漫画本、お洒落なスカーフなど様々なものを買ってもらっていた。特別に買って欲しいものばかりではなく、私が一目見て気に入ったものもたくさんある。そこで、親に負担をかけてしまうかもしれないという罪悪感もあるが、やはり買ってもらえて嬉しいという気持ちが勝る。様々なお店に囲まれながら、そこで一日中過ごしたこともあった。
他に思い出と言ったら、友達と絶好した場所でもあったということだろう。私には、恩田君という親友がいた。私が小学6年生のときに、恩田君が私立の中学校へ受験することを知った私は、恩田君に腹が立ってしまった。ずっと一緒にいるという想定で彼と一緒に過ごしていた私にとって、そのお告げは裏切られたような、悲しいものだった。そこから、話がお互いの罵り合いとなり私と彼は絶交してしまった。そこから11年経った今も連絡を絶っている。
もう1つ、私の思い出を語るのであればそれはシャープペンシルだろう。私は、小学校の卒園祝いで叔父から可愛らしいひよこのシャープペンシルをもらった。私はそれで有頂天になった。早速何かを描きたいと思ったときに、私は所沢駅の風景を描こうと決めて急いで所沢駅へ駆けて行った。多くの人々が芋を洗うように、移動している。その中で私は床に座り込み絵を描き始めた。無事に絵を描き終わり、いくつか買い物をして帰ろうとしたときにそのシャープペンシルは、私のところから消えていた。最初は、どこかにあるだろうと思っていたが、どこにあるのかどんどんわけわからくなってきて、私は地べたに手をついて床をキョロキョロ見渡した。恐らく、どこかに落としたのだろう。しかし、30分探してみても見つからなかった。こんなにも探しているのに、見つからないのだろう。通行人が疎ましかった。私のことを知らずに、のうのうと生きていられるなんて、なんて憎い!と、私は思った。単なる、逆恨みでしかないのだけど。
結局、私はそのシャープペンシルを諦めなければまだならなかった。今もまだ、あの駅のどこかにあると何故か信じている私がいる。
その所沢駅が私を逞しくしているのは、事実なのではないかと思う。
このように、私は所沢駅が大好き玉。今となっては、らマニアになつまているかもしれない。

2/12/2026, 7:15:23 AM