汚水 藻野

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「 ずっと一緒にいような 」
あなたなら必ず戻ってくれると信じてた。
前にそう言ってたのに。
ヒトに「オニ」と恐れられた私を、理解してくれたのは、一緒に歩んでくれたのは、全部あなただ。

私があなたと喧嘩して、家を出た時。
帰ればそこに、あなたの姿はなかった。
嫌な予感がした。それに気づかないふりをした。自然と涙がこぼれていた。
私の大切な、大切な宝物を、あなたが守ってくれたと分かった。
ヒトに襲われた?殺された?私の、宝物を?
許せない。
赦せない。

ゆるさない。

「あの伝承、鬼の方が怖いよねー」
「わかる。最近じゃ、うちらくらいの子供が鬼と会おうとしてるとか」
「やめといた方がいいでしょそれ!」
「ほーんと、鬼ってキョウフだよねー」

碧色の宝物が、落ちた音がした。

_2023.12.19「寂しさ」

ポンちゃん心の詩。pkです。知らなくても読めます。

12/19/2023, 2:32:50 PM