【お祭り】
右手にわたあめ
左手に水風船
お気に入りの浴衣
帯には団扇を挿している
いつもの街
いつもの商店街、広場、神社が
姿を変える誰そ彼時
高揚したたくさんの人が
それは本当に人なのか
やきそばの匂い
わたあめをちぎって口の中に入れる
溶けていく熱さと甘さが舌を焼く
人混みの中をかけわけて
わたしは迷子
お面をつけてすれ違う
あれは果たして人なのか
闇の中
明るく赤くまぶしい屋台
元気な的屋の兄さんが
忙しくたこ焼きを焼いている
べっこう飴、チョコバナナ
あまりにも魅力的過ぎる非日常
人ならざるものが混じっていても
わたしはきっと驚かない
お祭りは神様のためのものだから
7/28/2024, 10:23:30 AM