大崎 翠

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あなたに届けたい

私はあなたにこの写真を送りたい。

あなたは玲を産んで病気になりましたね。余命2年と
言われて…その場で泣き崩れるかと思いきや先生に
暴れても体に負担ありますか❓と聞くあなた。
先生も私もお互い、えっ⁉️って顔をしたのを覚えていますか❓この女性は何を考えているんだ⁉️とあなたがいなくなった時、先生と私は大笑いしましたよ。
あなたは玲と一緒に泥まみれなったり水浴びしたり
まるで双子のように見えるくらいあなたは子供に見えました。私はそんなあなたが大好きでした。

玲のおかげなのか医療の進歩なのかあなたは余命2年を
超えて3年目を迎えていた。その時も私はあなたと玲を
撮るためにシャッターチャンスを待っていた。
その時だったあなたが立ち崩したのは…
玲と私はあなたに駆け込んで体を揺さぶりながら名前を呼んだりゆすったりしたが反応しなかった。
誰かが119番を押して呼んだのかは覚えていない。
玲は泣き崩れあなたの事を呼んでいる。
病院に着いた時にはもう息を引き取ったあとだった

いつもならあなたと玲がバタバタと追いかけっこしたり
私は笑いながらカメラを構えていたりしてたよな…
写真の整理でもするかと思ってタンスを開けた。写真が入っている箱に1枚ペラリと貼ってあった。あなたの字で
『私が亡くなったら、ここにある段ボールの中身をみて
欲しい』と。私は玲に宝探しだよ〜と言って探し始めた。色んなものがありすぎて、リサイクルに回したいと思っていた時玲がなんか指を刺した。その先には、私と玲、あなたの写真が貼ってあった段ボールが見えた。

引っ張って中をみると大量の手紙。あなたが亡くなった日から毎日のように手紙が書いてあった。年齢と読む時間まで指定されていた。玲の方もそうだった…
あとは孫やひ孫にまで手紙を書いていた。
私はそれまであなたのそばにはいかれないのか…

子供があなたのお腹にいる時から孫ができて大きくなるまでの私が生きていた写真を…あとあなたあての手紙あるからちゃんと読むように…

1/30/2024, 1:19:11 PM