緞帳みたいなカーテンが下がる私の部屋は、昼でも暗い。時計はあれど、これはどっちの五時なのか?
枕元に酒瓶と灰皿を置いて、絡まっては眠ってまた絡まって。時々腹が空いて外に出る以外を真っ裸でずっと。カーテンは閉じたまま、灯りは傘を外したテーブルライト(すなわち裸電球)。何日経ったか、外は。
薄く汗の残る背中を眺めながら、あんたの体の形が好きよ、と言った。俺もお前の体の形が好きだよ、と言われた。
骨の輪郭がよく分かる、綺麗な形。あんたに私がどう見えたかは分からないけど。
寝入るまで怪談をし合ったり、半日ゲームでわあわあはしゃいだり、空になっていく酒瓶と、満たされていく灰皿傍らに、楽しいね。
あんたの体も時間も好きだけど、見送った後、数日ぶりの一人も好きよ。
ライトを消して、暗がりの、本物の暗がりの中、目を開いて、ああ一人だっていうこの空間がさ。
なんだか本物なんだなって。
(暗がりの中で)
10/28/2023, 3:01:10 PM