また会いましょう
平穏な恋を長く続けてこそが本当の愛だと信じて揺るがなかった。
あの子にもこの子にも、あの手この手でなんとか落とそうと、がっつく男たちを軽蔑の眼差しで見てきた。
当然、街で声をかけられたって相手にしない。ほろほろついていく女達を「どうせ本気になったところで捨てられて泣くのがオチ」と一蹴していた。
「私が愛を誓うのはただ1人、永遠を誓ったこの人だけ。」
そんな自分で満足していた。
愛を誓ったあの人の愛が他の女性に向けられていたことに気づくまでは。
嘆き苦しみ、あの日誓った愛は永遠なのだから裏切られるはずがないと思い上がっていた愚かな自分を責めた。
そして平然と我が家へ帰ってくるあの人への憎悪とまだ私への愛があるのだはないかという一分の希望にすがる自分の弱さが体中を巡り、おかしくなりそうだった。
そんなある日、出会った彼は今まで会った誰とも似ていない、むしろ苦手なタイプだった。
なのに、その人の言葉や仕草、考え方生き方のどれもに惹かれてしまう。
そう、私の本気の恋が始まったのだ。
平穏な恋が何をもたらしてくれた?永遠の愛はいとも容易く崩れ去り、裏切りによって付けられた大きな傷跡が残っただけだ。
もう平穏な恋なんてしてられない、そんな価値のないもの今すぐ捨ててやる。
彼を落とすためなら手段は選ばない。あの手この手を使って手に入れてみせる。
他の誰よりもがっつく女がそこにいた。
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主婦向けコミックみたい?笑
ではまた会いましょうend
11/13/2024, 10:52:09 AM