空虚とか寂寥とかそんな言葉で表される感情に、今現在絶賛陥っている最中である。
飲み会が終わって皆が散り散りに帰って行った後、俺は一人近くの公園で水を買って飲んでいた。先程まで騒がしかったから余計に寂しさが増す。
夜はまだ長い。これからどんどん長くなる。一人が増える。それが酷く恐ろしく、だがいっそ諦観している自分もいた。それもまた怖い。
空を見上げたら星が瞬いていた。ここら辺は街灯が少ないから良く見えるのだろう。確かあの、砂時計みたいな形の星座。何だったっけ。冬に見える星座だ。どうでも良い事なのに気になってスマホで調べる。
「あぁそう、オリオン座」
ぽつんと呟いた言葉は闇に溶けていく。子供の頃、塾の帰りに友達と探した記憶がある。懐かしい。そう思うと胸の中にすとんと嵌る何かがあった。何かは知らない。
でも、いつのまにか自分は寂しさを我慢できる子供になっていたんだなぁ、なんてぼんやり思った。
#寂しさ
12/19/2022, 11:46:55 AM