わたあめ

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「涙の理由」

一筋の涙が頬をつたった。
あぁ、やっと泣くことができたと安堵する。
私は大切な人を失い、ずっと苦しかった。
暗闇を歩いているような、何をしても楽しくなく、世界が灰色に見える。涙もでない。自分の感情がどこかにいってしまったように感じていた。
日が立つにつれ、彼女への思いが強くなった。
もう、会えないなんて。彼女以上に大切な人はこの先できないだろうと思った。
そう思ったら、一筋の涙が頬をつたった。
失って、こんなにも彼女のことを大切に思っていたことに気づいた。側にいる時はずっと気づかなかったのに。もっともっと彼女との時間を作ればよかった。あぁ、これが恋だったのか。そう気づいた時、私は涙が溢れだした。

10/10/2023, 2:32:45 PM