優しい雨の日
階段の先の神社で黒い蝶が待っていた
ここは既に光の次元へ移動した後
もう必要のない
生き残りの邪悪な魂は
光に耐えられず消えてゆく
世界中の鳥も虫も魚も動物達も
祖霊も神々も菌や微生物達も
水と油も森羅万象全て
日本人の和多志達と手を繋ぎ
虹蛇と共に虹色の円で統合した
新世界の創造が急速に始まった
今夜は月が出ないのですよ
太陽が復活した雨の日の夜ですからね
長い長い旅でしたね
やっと家に帰れますよ、と会釈し
笑顔で飛び立つフルと言う名のカラス
いつも近くに感じるのに
きっとずっと遠くにいた、
織姫と彦星
二人の儚く美しき物語
森羅万象の透明な壁の向こう
天の河にも橋がかかり
微かな森と山々が見えはじめる
緑の草原と生きとし生けるもの達と
誰かの笑い声と鳥達の歌声
光の世へとイザナう氣と、身
この世界には私しかいないと思ってた
でも違った
何処かへ通じる鍵も3種類持っていたし
雨の雫が温度を持ち、頬をつたった時
あまりにも優しかったから
胸の奥にアツい火が灯り
涙が止まらなかったから
守られてる
何度輪廻転生しても愛されている
それだけは分かってた
透明傘の雫のたくさんのパラレル世界
人が行き交う交差点も信号も
透明だった
淡い光に包まれた草原と小鳥達の記憶
この世は幻なんかじゃない
他者はいるんだよ、と
あなたの声
鍵を握りしめてバスに乗る
次のバス停の名は地獄の門
その扉の前で口笛を吹いたら
ここにいるよ、と言ってくれますか?
鍵穴の分からない、パラレルは続いた
何処にも扉はなかった
どんな神社にも山にもなかった
手に持っていた鍵は
実は私の心の中の鍵だった
光と影
剣と軸
私と神
優しい雨の日
ここは既に次元移動した後
もう必要のない
生き残りの邪悪な魂は
光に耐えられず消えてゆく
虹蛇は永遠にこの光の中で
全てを見守ってくれている
1/12/2025, 7:11:23 PM