視線の先には
今日も残業で夜遅く
いつもの帰り道
私は公園内を歩いてた
公園を抜けて帰る方が
近道なのである
一人てくてく歩いていると
向かいから複数の男性が歩いて来る
服装からして
私より少し若い人たちだ
笑い声が
時折聞こえる
そのうち一人の男性が
「うわー可愛い」
と言ってるのが聞こえた
「あ、ホントだ可愛いなー」
別の人がそう言う
辺りに女性はいない
「え?私?」
私は、うつむきながら通りすぎようとした
その時
「連れて帰っちゃおうかなー」
とまた別の男性の声がする
私はドキドキが止まらなかった
恐る恐る彼らの方へ視線を向ける
その視線の先には
男性に抱えられた
子猫がいた
おしまい
7/19/2023, 12:04:04 PM