NoName

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わたしには、憎い人がいた。
でも、正直言って、私がその人より劣っていることなんて、「世間慣れ」ぐらいだった。

絵は毎回賞をとれる。
文章は佳作に入った。
音楽は学年トップの成績。
算数も国語も理科も社会も体育も、
その人より良い成績を残したはず。

それなのに、
賞を取った時の優越感も、
その人が出来なかったことに対する満足感も、

その人が大人達に褒められて、慰められて、
        讃えられて、応援されて、

その度にないはずの劣等感がわたしを襲って。


わたしに足りないものはなんだというのか

あいつの何がいいの

自称インキャで
スタバのメロンソーダの自慢で
「ヨウキャごっこ⭐︎」とか

最初からコミュニケーション能力が
あったくせに
悪い分類のヨウキャだったくせに

あいつは、
伊達メガネして
整形して
髪の毛矯正して

その度に、人から話しかけられるたびに、
嬉しそうに
笑ってたのに。

そのクラスメイト達が
どれだけあなたのことが嫌いだったか

あなたは
偏差値の良い学校へ行った

わたしは
あえて
偏差値の悪い学校へ行った

なぜなら
あなたがゴミと見下してきたクラスメイト達
全員

わたしがまとめて面倒見てやる

全員天才にしてやる

お前がゴミと見下してきたやつが

お前を塵芥と見下す時が



待ってろよ

絶対

全部の面で

見返してやる

あなたとは違う、

正々堂々

何もかも

あなたより上に立つ

絶対。

今度こそ感じる
優越感
待ってろよ

あなたに最高の劣等感を
感じさせてやる
待ってろよ

7/14/2023, 7:27:31 AM