風の匂いの思い出

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さよならを言う前に



ずっとずっと好きだったんだけどな。先輩のこと。

一度振られても諦められなくて、色々頑張ってみたけど、気づいたら隣には女の子がいた。


あぁ、私じゃダメだった。


あと1年、あと1年早く生まれてたら、もっと仲良くなれたかもしれないし、同じクラスだったかもしれないし、もしかしたら、付き合えたかもしれないって何回も思った。



あなたを好きなって、傷付いたことも沢山あった。

数えられなくらい涙を流した。

それでも、好きだった。

本当に、あなたがいれば何もいらないって思った。

あなた以上の人はこれから先もずっと現れないんだろうな。

来年の春が来ればあなたはいなくなる。

もう2度と会えないかもしれない。

なんで、なんで、悲しくなるの。

傷付いたことだって何回もあるに。
いなくなって清々するって思ってたのに。


私はあなたの何でもない、なのに、隣にいたい、隣にいて欲しい、隣でずっと笑ってて欲しいなんて思うの。


でも、2度と会えないかもしれないから、最後は笑って
さよならしないとね。

さよならなんて言えないかもしれない。

だけど、さよならの前にとびっきりの笑顔で
"大好きでした"って伝えないと。

あなたの中の私が、少しでも笑顔の私にするために。

最後の私が泣いている存在なんて嫌だから。



先輩、ずっと、ずっと、大好きでした。

さようなら。

8/20/2021, 2:27:12 PM