「泣かないで」
きみはなんてことないように、そう言った。
なんでそんな簡単に言えるのか、到底理解ができず
ただ無性に怒りと憎しみが自分を覆い被さってきた
そんなのが八つ当たりだと分かっているのに。
だってどうしようもないじゃんか。
今日の朝、いつもどおりきみと会って
ふだんどおりの話をして
ふだんどおりの道を歩き
ふだんどおりの時間を過ごす
一体これで何度目だろうか
きみが突然いなくなったあの日から
わたしはずっとこの夢を見てる
泣かないなんて、無理に決まってる
たった一つの願いは叶わないのだから。
ただ、ただあとすこしだけ
あの日常が続けばいいのに、と。
11/30/2024, 1:15:43 PM