NoName

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遠い日の記憶

手を引いてもらい
父の笑顔を見上げながら
歩いた記憶

大人になっていく私
段々と手をつなぐ事もなくなった

見上げる孫の手を引いて
散歩する父の姿

そして
突然倒れた父の手を握り
驚いた。

『こんなに小さかったかな…』

今はいくつもの
些細な後悔ばかり。

もっと もっと 
 ああしておけば…と。

すべてが遠い日の記憶

だけど

最期の小さな手だけは忘れない

忘れたくない…。
           nori


7/17/2022, 10:05:10 PM