明け方、布団の中で目を覚ます。
部屋がキーンといつも以上に寒い気配を感じる。
カーテンのすき間から、うっすらと入る街灯の光のほかは、まだ真っ暗の時間だとわかる。
窓の外の音を聞く。
シーンと全ての音を吸い込んだ様な、静けさ。
ゆうべの天気予報。「今夜からは都心でも雪になる見込みです」
さて、天気予報当たっているのか、はずれているのか。
布団の中で当たった場合を、寝起きの頭をフル回転させ考える。
出発時刻は、バスと電車で行くなら1時間は、いつもより早く家を出る様になる。靴は何を履いていくか。お昼ごはんは買えるか弁当を作るか。作るなら、もうそろそろ起きないといけないのか?
普段雪が降らない場所の人間はこんなもんだ。あっ!電車動くのかな?不安になってきた。
新聞配達員のバイクの音が聞こえる。
ん?
布団から、精一杯の勇気を振り絞って起き上がり、カーテンを開けてみる。
あと、1時間半は、寝られるな。
『雪』
1/8/2023, 3:46:47 AM