名前を呼ばれるまでずっと、私はこの場所で待たなければならない。広い部屋のなか、たった一人で。聞こえるのは自分の息遣いと、時計の秒針。 それから、時折廊下から聞こえる人の声。予定の時刻まであと10分。《―――ああ、早く面接から開放されてぇ…》心のなかでぼやきながら、私はテーブルにぐでーっとと突っ伏した。
2/12/2024, 5:02:09 AM