初恋は高校生。
同じ部活で仲が良いグループの1人の君。誰よりも可愛くて可愛くて、僕の全てだった。
みんなで自転車に乗って隣町の花火大会観に行ったよね。恥ずかしくて僕は君を後ろから見つめることしかできなかった。
君は門限が早いはずなのにどうやって親を説得したのか聞いてみたら、黙って抜けてきたなんて言ったよね。
君が少しでも怒られないように、一緒に帰って謝ったよね。
めちゃくちゃ怒られたけど。
次の日に学校に来た君は満面の笑みだった。嬉しかった。
「顔色悪いよ?大丈夫??」
まさか、再びこの家に来るとは思わなかったよ。右手は鞄。左手は菓子折り。震えが止まらない。
あの時君が乗っていた自転車が門から見える。
大丈夫。君の事は僕が守るんだから、いつまでも。
震える手でインターフォンを押した。
8/14/2022, 2:42:17 PM