題名桜散る
私は、小さな苗木だった頃ある子どもたちに出会った。
二人は、私とともに成長していってときには、喧嘩したり、笑ったり、泣いたりしていた。
いつの間にか二人は、おとなになっており、夫婦になっていた。
子供もできて幸せな家族になっていて、私は毎年の冬の終わりは、(今年は、うんと綺麗な桜を咲かせよう)と考えた。
それがまた続いて何十年。
あの夫婦は、もういない。
夫婦の子供は都会ヘ行き、元気にしてるらしい
私の命ももう散るだろう。
最後に力を振り絞って一番キレイな桜を咲かせた。
村の人々は、花見に来ない。
でもいいんだ。
あの小さい子が喜んでいるのだから。
4/18/2024, 7:24:53 AM