四四〇

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たんぽぽの綿毛のように
体が吹き飛んだ心地がした。

たんぽぽはたどり着いた地を
自分の我家として、
次に引っ越しするまで過ごす。

どこに行くかもわからない
でもたどり着いた場所が家となる。

どこに行くかも分からないなんて
あまりに怖くて足が震えるのに
問答無用で吹き飛ばされる

家の在処は風まかせ。

臆病な私は新天地が怖くて仕方ない。
わたしはたんぽぽにはなれない。
たんぽぽのように逞しくはなれない。

–風に身をまかせ–

5/14/2023, 2:06:58 PM