たんぽぽの綿毛のように体が吹き飛んだ心地がした。たんぽぽはたどり着いた地を自分の我家として、次に引っ越しするまで過ごす。どこに行くかもわからないでもたどり着いた場所が家となる。どこに行くかも分からないなんてあまりに怖くて足が震えるのに問答無用で吹き飛ばされる家の在処は風まかせ。臆病な私は新天地が怖くて仕方ない。わたしはたんぽぽにはなれない。たんぽぽのように逞しくはなれない。–風に身をまかせ–
5/14/2023, 2:06:58 PM