汚水 藻野

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特に行き先は決まってなかった。

近所の友達のお兄さん、それはこの国を代表するトレーナー。その人から、旅には必要不可欠な、最初の一匹を貰っただけだった。

言って仕舞えば成り行きだった。

トレーナーとしての、第一歩を踏み出す。

「あ、ま、まって!乗せてください!」

「ちょ、ちょっと待つんだぞ!」

あまりに息ぴったりに言うものだから、二人でくすっと笑い合った。

旅の始め方なんて、少しの好奇心で十分だ。

それだけで人は、

「『今ここに!新たな王者が生まれた!』」

変わるのだから。

_2024.2.29.「列車に乗って」

剣と盾。旅の始まりはぶらっしー駅からだったなって。
ハートマークありがとう!

2/29/2024, 2:16:02 PM