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放課後、彼は言った。
『今日懲り懲りだったよな。
あ〜でも、毎日これか笑笑
まぁこんな日はもう、
今日にさよならしなきゃな。』
『今日にさよなら?』
そう私が聞くと。
彼は、
『そうだ、今日にさよならだぞ!
知らないか?』
『うん』
『ん〜、そうだなぁ〜。
嫌なこと全部今日に置いていくことだな。』
『へぇ〜!じゃあ私も今日にさよならしよ。』
私は彼にいいことを教えてもらった。
だけどその翌日。彼は遺体となって見つかった。
遺書があって、そこには『もう疲れた。』など、
人生に呆れたようだった。
そんな彼の気持ちに気付けず、
私は彼に甘えてしまっていた。
こんなにも自分が情けないとは思いもしなかった。

#『今日にさよなら』
No.47

2/18/2024, 12:38:52 PM