ぺんぎん

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わざわざ皮を剥いてまで食べたみかんを吐きだしたとき、そこで多分わたしの肉体はもう尽きていたのだと
そう自覚した途端に
味のしないガムを噛み続けているような無力さと孤独に埋まっているような心地だった
わたしは、指にできたタコを、まだきみのせいにしていたいだけの軽い生き物だった

12/29/2022, 10:49:44 AM