逆さまになって、落っこちて行った。何もかもがあべこべだった。こんな俺とあいつなんて、釣り合うはずなかったのに。 愚かにも、夢を見た。庶民がお城の舞踏会に憧れたって叶わないのと一緒だ。 馬鹿馬鹿しくなる。今更何を考えたって無駄なんだろうけど、もしも来世で一つ願いが叶うなら。 神様、隣なんて贅沢は言いません。斜め右でいいんです。いいや、近くならどこでもいい。だからどうか、ちょっとでもあいつの傍に、居させてくれはしませんか。
12/6/2021, 11:34:17 AM