カーテンを開けると
動き回りながら
餌を啄む雀たち
おはよう
今日もいい天気
見渡しても
見たい景色は
ここからは見えない
いつもと変わらない
絵にもならない
見慣れた景色があるだけ
貴方が偶然通りかかる
なんて事
あるはずもなく
動かぬ貴方に会えるのは
この手の上にある
小さな窓の中だけ
もうすぐ
この窓の中の
景色も変わる
次の季節までには
真っ白に染まり
何も見えなくなるだろう
探す手だてを
一つずつ消した
探される道を
一つずつ閉ざした
探しながら
消して
探されては
見ないふりして
求めながら
手放した
馬鹿な私と
泣き笑いしながら
想い
断ち切るために
全て
忘れるために
「窓から見える景色」
9/25/2023, 6:32:50 PM