(綺麗な文字で綴られた誰かの日記。32p)
    今日は林間学校のオリエーテーリング1日目。
    ペアの子が私を「強い」と確信してくれていた。
    なんだか照れるが、たしかに私は強い。きみとの勝負できみをボコボコに負かした。
    その時のきみの表情に、闇が染まっていくところを見なかったふりをして。
    (少し殴り書きになっている字。38p)
    きみとの勝負は楽しい。
    段々と追ってくるように強くなっていくきみを、私は眺める。
    そこに一つの余裕がある。きみにとって楽しくて最高な勝負をする。
    ああ、私の最高で宝物なあのライバルは、こんな気持ちだったんだろうか。
    (子供のような、少しおどけた字。21p)
    私の最高で宝物なライバル。
    きみとの勝負は本気を出さないと勝てないことがあるから楽しい。きみもそう思っているんだろうな。
    きみの横に立つまで、待たせてごめんね。
    にしてもきみは、私がライバルになるまで、すごく上手い手加減をしてたんだね。気づかなかった。今度教えてよ、
    手加減の仕方。
    (32p。右端に小さく書かれている。)
    私の最高なライバルとの勝負の熱さが"風邪"だったら、きみとの勝負は……
    "微熱"かなあ。
_2023.11.26「微熱」
    私と名前の同じクラスメイト、誕生日おめでとう。
11/26/2023, 11:51:00 AM