まるで修行中

Open App

深夜0時30分、少女は、ちらりと壁に掛かっている時計を見た。
提出日が近くなった宿題を、机の脇に放ったまま、大好きな漫画を見ていた。
「ああ、さすがにもう寝ないといけないか…」
明日は…とつぶやきかけて、はたと気が付いた。
「もう今日だ」
急に、なんとなく腑に落ちないような、もったいないような気持ちになった。
もう今日が始まってしまっていた。
いつもよりも何時間も早く。
このまま起きているか、それとも眠るか、少女はしばらく考えた。

5/23/2023, 3:35:32 AM